こんにちは、matsuです。
このサイトでは生活に取り入れやすい心と身体の調整方法を提案しています。

病気ってわけじゃないけど、常に身体が重く感じます。何か対処法はないかしら?
今回は、上記のような「なんとなく不調」を抱えている人の疑問にお答えします。
わたしは病院に行くほどでもないけど「慢性的になんとなく調子が悪い、身体が重い」といった「なんとなく続く不調」を感じていた時期がありました。毎日ごはんも食べて、ヨガもしていたのに、です。
そんななか出会ったのが今回紹介する本『うつ消しごはん』。この本のおかげで食事の内容を見直し、推奨する要素を取り入れることで、なんとなく不調を感じることがなくなりました。
『うつ消しごはん』は、うつを治したい人のためだけじゃない、ストレスの多い現代社会を生きるすべての人に共通する栄養学の本です。
この記事では、「なんとなく不調」を抱えている人向けに、『うつ消しごはん』で推奨されているタンパク質と鉄を摂取する食事について、どれくらい、どのように摂取すればいいのか要点をまとめながら紹介していきます。

そもそも不調の原因は何なの?

著者の精神科医・藤川徳美さんは、薬で症状をコントロールできているけれど止められない状態の「寛解」ではなく、薬を止めても症状が出ない「完治」を目指すことを理念としています。
「完治」を目指す治療の心得について、こう記されています。
私は完治を目指す治療として、精神科治療に栄養療法を取入れています。補足的に取り入れるというより、まずそれが土台です。「健やかに生きるベースとなる栄養をしっかり摂る」といことを大切にしないと、この土台がしっかりしていないと、薬物療法やその他の治療法も効果はないのです。
(「うつ消しごはん」より抜粋)
健康生活のベースとなる栄養の不足が、不調を引き起こす原因と指摘しています。
食べる絶対量が少ないために起きる栄養失調は“量的な”栄養失調です。食の細い女性や高齢者に見られる症状です。
(「うつ消しごはん」より抜粋)
一方、必要量は満たされているのに栄養不足が理由で不調が起きることを、“質的な”栄養失調といいます。精神的な不調を訴える人の中には、この質的な栄養失調に陥っている人が少なくありません。
質的な栄養失調とは、「糖質過多+タンパク不足+脂肪酸不足+ビタミン不足+ミネラル不足」であり、普通にバランスよく食べている人は全員この質的な栄養失調状態にあるといえます。
バランスのいい食事を摂っているようで栄養は摂れてない。その指摘が刺さります。
本書では、糖質を減らすとともに、タンパク質と鉄を増やし、さらにATPブーストと呼ばれるサプリメントの摂取を推奨しています。
推奨1:タンパク質をたっぷり摂る

タンパク質摂取の必要性
タンパク質は、筋肉や骨、皮膚、臓器、髪の毛はもちろん、血液、代謝酵素、消化酵素、ホルモンなどの原料です。基本的な生活維持に不可欠なタンパク質は、神経伝達物質の材料でもあるため、心の健康にも影響します。
神経伝達物質とは、脳内において神経細胞と神経細胞の間の情報伝達を担う物質のこと。心を落ち着かせる作用をもつセロトニンや喜びを感じさせるドーパミンなどが当たります。
タンパク質は20種類のアミノ酸が結合してできています。アミノ酸の中には、体内で合成できないため、必ず食べ物から摂る必要があり、「必須アミノ酸」と呼ばれます。イソロイシン、ロイシン、トリプトファン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、ヒスチジン、スレオニン、バリンの9種類です。
必須アミノ酸は、9種類のうち1つでも必要量に満たないともっとも少ないアミノ酸に準じたタンパク質しかつくれません。このしくみは「桶の理論」として知られています。
つまり、様々なアミノ酸をバランスよく効率的に摂取することが大事なのです。
1日のタンパク質摂取量の目安
本書では、食品にどれくらいの笑いでタンパク質が含まれているかを示す指標として、プロテインスコアを採用しています。このプロテインスコアから、タンパク質10gを摂取するための必要量を算出したのが表1です。
食品 | タンパク質量 | 食品 | タンパク質量 | 食品 | タンパク質量 |
牛肉 | 65g | アジ | 56g | コーンフレーク | 690g |
豚肉 | 83g | カジキ | 48g | 米飯 | 650g |
鶏肉 | 55g | エビ | 86g | 食パン | 280g |
羊肉 | 68g | たらこ | 60g | そば | 690g |
チーズ | 50g | 卵 | 79g | オートミール | 100g |
イワシ | 63g | 味噌 | 160g | ジャガイモ | 1097g |
サケ | 58g | 豆腐 | 330g | ||
サンマ | 52g | 牛乳 | 470g |
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、体重50㎏の人が健康維持のために必要なたんぱく質は1日50gと定められています。筋肉トレーニングをしている人や美肌・アンチエイジングを目指す人、難病の治療であれば1日最低100gは必要と本書では言及しています。
つまり、単品で考えると上記表1で示す量の5倍以上を摂取する必要がある、ということになります。
具体的なタンパク質摂取方法
具体的には、1日に卵3個以上+肉200g以上。
これが難しい場合、タンパク質摂取を補完するものとして1日にプロテインでタンパク質摂取20gを2回を推奨されています。
プロテインは商品によってタンパク質含有量が異なるので、食品表示を参考に計算しましょう。
注意点としては、卵は生で食べないこと、肉を焼く際にはトランス脂肪酸が含まれるサラダ油は使用しないことです。
プロテインについて、本書で紹介されているのは「ホエイプロテイン1kg NICHIGA WPI」。ホエイプロテインアイソレートでカゼインと乳糖が除去されているのがポイントだそうです。
▼プロテイン


わたしが飲んでいるのはビーレジェンドのベリベリベリー味とゴールドスタンダードのエクストリームミルクチョコレート。どちらもホエイプロテインです。
水と合わせるのを基本にして十分美味しいのですが、ベリベリベリーは豆乳、エクストリームミルクチョコレートはアーモンドミルクと合わせたりしてアレンジも楽しみながら摂取しています。
推奨2:鉄をどんどん摂りなさい(特に女性)

鉄摂取の必要性
鉄は血液中の赤血球の合成だけでなく、神経伝達物質であるセロトニンやドーパミン生成の補因子、体内の活性酸素除去、エネルギー代謝の最終段階の電子伝達系の必須要素として、必要不可欠な要素です。
本当に鉄不足かどうかの判断基準は、貧血の判断基準である血液中のヘモグロビン値ではなく、フェリチン値。フェリチンとは鉄と結合しているタンパク質の1つです。筆者は日本女性全体のフェリチン値の低さを指摘しています。
鉄の種類は、動物性食品に多く含まれるヘム鉄と植物性食品に多く含まれる非ヘム鉄があります。筆者は、体内への吸収率の高さから、ヘム鉄の摂取を推奨しています。
具体的な鉄摂取方法
タンパク質と同様、鉄の摂取も肉や赤身魚を勧めていますが、食事だけでは足りない分はサプリメントで補いましょう。
サプリメントとなると、ヘム鉄よりもさらに吸収率が高く値段が安いキレート鉄が推奨されています。具体的にはアルビオン社の「フェロケル」を1日2~3錠、もしくは、NOW Foodsの「アイアン36mg」を1日3錠です。
わたしはNow Foodsの「アイアン36mg」を飲んでいます。飲んだ際のムカつきはなく、水と一緒に毎晩飲んでいます。

推奨3:ATPブーストサプリメント4点セットの摂取

ATPって何?
ATP(adenosine tri-phospate)とは、アデノシン三リン酸という物質で、生命内のエネルギーを貯蔵したり、供給したり、運搬を仲介したりする、とても重要な物質で、生きるための「エネルギー通貨」とも呼ばれます。
体を動かすにも、頭を使うにも、食物を消化吸収するにも、ホルモンを生成するにもATPが必要です。ATPが十分にあると元気に過ごすことができ、ATPが不足すると慢性疾患などの病気を疾患することになります。
このATPの生成方法は2つあり、「解糖系」ではグルコースからATP2個が、「クエン酸回路+電子伝達系」ではグルコースや脂肪酸からATPが38個作られます。圧倒的に後者の方が効率がいいですね。
効率のいい「クエン酸回路+電子伝達系」でATPを生成するに必要なのが次の4つの補因子(サプリメント)です。
具体的な摂取方法
・鉄(Fe):キレート鉄(フェロケル)
・ビタミンB:B50コンプレックス
・ビタミンC:C1000
・ビタミンE:E400(d – αトコフェロール400IU含有)
注意点は鉄(Fe)とビタミンEは同時摂取しないこと。わたしは間違えないようにシールで印をつけています。
朝:ビタミンB、ビタミンC、ビタミンEを1錠ずつ
昼:ビタミンCを1錠
夕:ビタミンB、ビタミンCを1錠ずつ、鉄を2~3錠
上の写真はわたしが自宅で使用しているものですが、購入時にC1000が在庫切れだったのでC500を使用しています。メーカーはこだわりないのですがアマゾンだとNow Foods(ナウフーズ)かSOLARAY(ソラレー)の商品を購入しています。
▼ビタミンB:B50コンプレックス

黄色の粉末カプセル。尿も黄色が濃くなり、わたしは飲み始めの頃びっくりしました。
▼ビタミンC:C1000

白色の粉末カプセル。
▼ビタミンE:E400(d – αトコフェロール400IU含有)

黄色の液体カプセル。
実践して得たこと:健康の土台を作り直そう
上記の内容を実践してから半年以上が経ちますが、前より朝の起床がスムーズになり、疲れやすさも軽くなった実感があります。肌のハリや髪のコシにも弾力が出て、活力がみなぎっている感覚も得られました。
あれは健康にいいぞ、これは健康によさそうだ、と色んな情報は飛び交っていますが、それが効く土台ができていなければ効くものも効きません。その土台作りとなる食事の見直しの参考にしてみてください。
本書では上記のようにタンパク質と鉄について、具体的な商品名や摂取量が示された他、脂質や添加物についてもヒントがあり、生活に取り入れやすい内容が多くてとても参考になりました。興味のある方はぜひ読んでみてください。
口に入れるものなので体調に不安のある方は医療機関で確認するなど各自の責任で判断くださいね。
それでは、また!ごきげんよう。

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